安達としまむら 10 - Adachi To Shimamura 10 (Light Novel)
女子高生二人のちょっと変わった日常と、それからのお話。
私は明日、この家を出ていく。しまむらと一緒に暮らすために。私もしまむらも、大人になっていた。
「あーだち」
跳ね起きる。
「おぉでっ」
派手に後退した私を見て、しまむらが目を丸くした。両手をおどけるように上げる。下りて目にかかる髪を払いながら、左右を見回して、ああそうだと理解していく。マンションに移り住んだのだった。二人きりなのか、これからずっと。
「よ、よろしくお願いします」
私の世界はしまむらですべてが出来上がっていて、これからの未来になにも不安などないのだ。
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